エンジニアが「プロダクトマネージャーのしごと」を読んで
職種的にはエンジニアの自分ですが、プロダクトマネージャーの仕事という本を読んでみました。プロダクトマネージャーのことについて書かれている本なのですが、エンジニアにとっても響く内容が多く、読んでとても良かった!という感想です。
目次
- 1章 プロダクトマネジメントの実践
- 2章 プロダクトマネジメントのCOREスキル
- 3章 好奇心をあらわにする
- 4章 過剰コミュニケーションの技術
- 5章 シニアステークホルダーと働く(ポーカーゲームをする)
- 6章 ユーザーに話しかける(あるいは「ポーカーって何?」)
- 7章 「ベストプラクティス」のワーストなところ
- 8章 アジャイルについての素晴らしくも残念な真実
- 9章 ドキュメントは無限に時間を浪費する(そう、ロードマップもドキュメント)
- 10章 ビジョン、ミッション、達成目標、戦略を始めとしたイケてる言葉たち
- 11章 「データ、舵を取れ!」
- 12章 優先順位づけ:すべてのよりどころ
- 13章 おうちでやってみよう:リモートワークの試練と困難
- 14章 プロダクトマネージャーのなかのマネージャー(プロダクトリーダーシップ編)
- 15章 良いときと悪いとき
- 16章 どんなことでも
ベストプラクティス
ベストプラクティスは「汎用的な解決策として扱ってはいけない」ことを主張されていました。
- ベストプラクティスを確率した環境では試行錯誤してその形が生まれたことを忘れてはいけない。
- ただ取り入れるだけ、ではうまくいかないのは当たり前であること。
- 一方で、ベストプラクティスの素晴らしい点は、組織にポジティブな変化をもたらす最初のステップになり得ること。
- 取り入れたあと、検証して改善していけば意味があるものになる。
本書で一番響いた箇所がベストプラクティスについての言及でした。ベストプラクティスをまず考えることは多いのですが、どこかそれに頼り切ってしまっている自分に気づき、本書に書かれている意識を持って今後接していこうと思いました。
「なぜ」を使わずに理由を尋ねる
「なぜ」を問うのがプロダクトマネージャーの仕事だが、それをやりすぎると聞かれた側の不安を増長する可能性があることについて言及されていました。確かに、「なぜそうしたの?」のような投げかけは、裏に、「そうすべきではなかったんじゃない?」のような意図を持った質問にも思えることがあります。
「やり方を見せてもらえますか?」や「どうやってそのアイデアを思いついたのですか?」など角度を変えた投げかけを使うことを推奨されていて、自分も日々の言動を見直そうと思えるきっかけになりました。
あたりまえを問う
「あたりまえ」をチームの中で聞くことは勇気がいるが、その投げかけの有用性について記載されていました。「そんなことを今更?・あたりまえじゃん?」といった気持ちを抱かれるから、自分から改めて当たり前のことを投げかけるのは勇気がいります。「このリリース日って今日ですよね? / この画面はこういった仕様でしたっけ?」
ただ、このあたりまえの問いによって救われる人がいるかもしれない。全員の共通理解ができているかを確認する、とても大切なアクションだと気づきになりました。